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板東 護 自己紹介

仕事中に家内から電話がかかってきた場合どうするか。

2015/03/29(日) 板東 護

 

だいたい怒ってる。

 

風呂水を抜き忘れてたとか、子供の提出物を玄関に置いて行ったとか、何らかの理由で怒ってる。

受電してしまうと怒られてるのがみんなにバレバレになるので、あわててガレージに駐めてある車へと走る。

あまりに焦るので、壁の角で足の小指を強烈に打つ。

身もだえする。

しかし動揺を悟られてはいけないので、激痛をこらえながら車へと向かう。

その間じゅう携帯電話は怒りに身を任せて震えまくっている。

あと少しだ、車まであと数メートル。

長い。

相変わらず、電話の向こうからの怒号が鳴り響く。

もう、限界だ、電話に出るしかない。

そう決意して、ポケットに手をやった瞬間、バイブレーションが停止した。

 

だめだ、すぐに折り返さないと。

しかし、悪魔が囁く。

このまま無視するという選択肢もあるではないか。

重要な会議で出られなかったことにすればいい。

ガレージに立ち尽くし、そのリスクとメリットについて考えている。

向こうから目をかけてくれている先輩がやってきたが、スッと会釈のみ。

出世の前に、決断しなければいけないことが、今あるのだ。

ふと、この緊張感こそ普段の仕事にも必要なのではないかと思う。

 

 

しかし、再び携帯電話が震え始めた今、そんなことはどうでもよくなっていた。

 

 

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