スタッフブログ
気が付くともう12月、今年もたくさんの方との出会いからお仕事を頂き、アタマのいろんなところを使いつつ、楽しくお仕事させて頂きました。この秋にも印象的な現場をお引渡しさせて頂きまして、秋の報告を年の瀬にする、しかも前編なんですが、お付き合いを頂ければ幸いです。
リノベーションでは新旧の部材が入り混じる場合のが多く、どこまで何に合わせるか迷うことが多いのですが、お施主様のこだわりの緩急と現場の大工さん職人さんの柔軟な対応と差配してくれた近藤のおかげで、見ごたえのある現場に携わらせてもらいました。平天井に隠れているゴロン棒を見せつつ大屋根のかかる部分は傾斜天井にしてLDKをとにかく開放的にされたいというご要望。天井の高さや床と枠材・ドアなど建材の色の造りをどうするか。ご選定いただいた要素はウォルナットに白木 濃色の枠にナチュラルなファブリックと なかなかのミックス状態ながら、杉板を背景に問答無用の力強さのあるゴロン棒の濃色と床の上質なウォルナットの色、さらにメインのドアはウォルナットで馴染ませる予定が白木の無垢材の質感が美しく、生地色を活かす方向に現場で変更されたところ、かえってタタミコーナーの品合板になじんでくれました。お施主様のこだわりが単なる「まとまりのあること」ではなく、「より心地よいものを選ぶ」ことに徹底されていたために帰っていろんな色の揺らぎが心地よい空間に仕上がって、担当としてはちょっとした発見でもありました。
マテリアルの選択は施主様の感性に相当依拠させて頂きましたが、こちらは空間の形、とくに水平ラインの整理にいつもよりも気を使いました。天井を抜いたときにできるライン、天井下がりがつくるライン、どうしても残る更に下がる部分は照明の光を蓄える装置に「使う」などなど。見せ場となるお庭(予定)につながる掃き出しの窓は梁の加減から高さが取れなかったのでロールスクリーンを敢えて存在感のあるボックス仕様で他の開口と高さが揃っている顔で取り付けてもらいました。あとは どこに光を足すか。
色を揃えることを一旦横に置き、残す部分の存在感に頼りつつ、それぞれの質感を活かすことに集中することでリノベーションならではの混ざり合う心地よさが形になったと思います。いつもと違うまぜこぜ状態で、現場スタッフだけでなく、営業担当の津田にも堀田が見切れなかったところを相当手伝ってもらいつつ^^;。喫茶店も営まれる奥様の感性が、さらにこの空間を育てていって下さるのがとても楽しみな現場になりました。Yさま有難うございました。
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