スタッフブログ

堀田 郁代 自己紹介

再建築不可の「豪邸」様

すこーしだけ 法律のお話を。

「接道義務」という言葉ご存じの方も多いと思います。

新しい建物を建てる際、建築基準法上の道路に2メートル以上接していないといけない という既定。

目的は消防車や救急車が通れるように、火災時の避難路や生活環境の維持のため。

一般の道路が全て建築基準法上の道路とは限らず、一見条件を満たしているように見えても

計画を進めようとして調べて見ると「私道」で、接道条件を取れるものでは無かったり・・・

古い町並みが魅力的な京都には、自動車が一般的では無かった時代に出来上がった町並みもあり、

道路巾が条件に合わず、不動産資料に「再建築不可!!」の文字が張り付いている物件も散見します。

現在御相談頂いている案件で路地奥と山の上、2種類の再建築不可の物件を現調させて頂きました。

街中の路地奥に広がる別世界(もとは 染色工場だったとか)と 

お土地の面積表をみると何かの間違いかしらと思えるような数字が目を引く山の上の物件は、

最寄りの道路から登っていく小道から雰囲気たっぷりで、森のような庭の中にたたずむ洋館。

何れも大正時代の竣工年月詳細は不明というビンテージ。

木製サッシも雰囲気たっぷりなのですが、建物の耐震もかなり心配。

屋根の軽量化をしたいところですが、風致の既定があり雰囲気のあるオレンジの洋瓦は完全アウト、

黒か灰色の鉄板くらいしか選択肢は無く、これは建物の雰囲気が変わるということで

局部的にシェルターのような場所を作る方向で調整することになりそうです。

いずれの物件にも言えるのは、建築業界とくに増改築に関しては、あまりにも自由な時期を経て、

これはどう支えてるんだろうという部分もあり、撤去しないと始まらない部分の多いこと。

どちらも「再建築不可」の条件を受け入れてご購入になられているだけあって、

大切にしたいところ、ラフに考えているところ、要らないところ、

きれいに整理しておられる、独特のライフスタイルが魅力的なお客様ですが。

ボリューム的には「豪邸」と言いたくなる物件だけに、

単純計算でもご予算面のすりあわせがどこまで出来るのか・・・

プラン詳細の手前でなかなか大きなハードルです。

思えば、京都のあちこちにこういう「ワンダーランド」的中古物件が散在するのでしょう。

古い建物を建て替えることは出来なくても、独特の魅力をすくい上げ

必要な要素を補完して 唯一無二の場所に生まれ変わらせるのも

「素敵な住まい」のつくりかた。

素敵な 解 にたどり着けると良いのですが・・・

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